1. 豚肉の生焼けは危険!食べてはいけない4つの理由
・食中毒のリスク
豚肉にはカンピロバクター食中毒やエルシニア食中毒を引き起こす菌が含まれていることがあります。
とくにカンピロバクターに感染すると、腸炎の後にギランバレー症候群が発症する可能性があり、非常に危険です。(※1)
・E型肝炎のリスク
生焼けの豚肉を食べることでE型肝炎ウイルスに感染する可能性があります。
このウイルスは黄疸や肝機能低下を引き起こすことがあり、妊婦や高齢者には特に危険です。(※2)
・寄生虫のリスク
豚肉の生焼けからサルコシスティス属の寄生虫に感染することがあります。
これに感染すると下痢や腹痛を引き起こすことがあります。(※3)
・トキソプラズマ症のリスク
生の豚肉からトキソプラズマに感染すると、特に妊婦が感染した場合、胎児に重大な障害を引き起こす可能性があります。
(参考文献)
※1 島根県庁 島根県:豚の生食は危険です!!(トップ / くらし / 消費・食生活 / 地方機関 / 出雲 / お知らせ情報)
https://www.pref.shimane.lg.jp/life/syoku/kikan/izumo_hoken/shokuhineisei_information/butakiken.html
※2 厚生労働省 E型肝炎ウイルスの感染事例・E型肝炎Q&A|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/08/h0819-2a.html
※3 内閣府食品安全委員会事務局 寄生虫による食中毒にご注意ください | 食品安全委員会 - 食の安全、を科学する
https://www.fsc.go.jp/sonota/kiseichu_foodpoisoning2.html
2. 豚肉の生焼けは少量でも危険!
生焼けの豚肉は少量でも食中毒を引き起こす可能性があります。
腸管出血性大腸菌やカンピロバクターなどは、少量の菌でも感染することがあり、抵抗力の弱い子どもや妊婦、高齢者は重症化しやすいです。
また、生肉に触れた手やまな板が他の食品に細菌を移すこともあるので注意しましょう。
3. 豚肉が生焼けか判断するには...
・肉汁の色で判断する
ハンバーグやローストポークが生焼けかどうかの判断は、ハンバーグであれば中央に、ローストポークであれば豚肉の一番分厚い部分に竹串を刺して、出てきた肉汁の色を確認しましょう。
肉汁が透明であれば火が通っている証拠ですが、赤い場合は生焼けのためもう少し時間をかけて焼く必要があります。
・中心温度を確認する
豚肉を安全に食べるには75度以上で1分以上加熱、または63度以上の熱で30分以上火を通す必要があります。
加熱後に豚肉の中心の温度を温度計で測定し、65度以上であれば生焼けの心配はありません。
・ピンク色で判断はできない
生焼けを確認するときに、肉を半分に切って色で確認することがあるかもしれませんが、ローストポークのように火は通っているのに断面がピンク色や赤色の場合もあります。
これはミオグロビンというタンパク質の色であるため、生焼けではありません。
必ずしも肉の断面の色で生焼けかどうか判断できるわけではありません。
4. バーベキューで串焼きをするときには...
バーベキューで串焼きを準備する際は、食材が均等に焼けるようにしましょう。 肉は薄切りにしたり、野菜は大きめに切ったりして、火を通りやすくする工夫が必要です。 焼き方に不安がある場合は、肉と野菜を分けて焼くことをオススメします。
結論
豚肉を生焼けの状態で食べることは、様々な健康リスクを伴います。
正しく調理し、しっかりと火を通すことが重要ですよ。