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【ごまだし】は万能調味料!大分の郷土料理の魅力を紹介!

【ごまだし】は万能調味料!大分の郷土料理の魅力を紹介!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 藤江美輪子(ふじえみわこ)

鉛筆アイコン 2021年1月13日

郷土料理と聞くと地域に伝わる調理法や食材を活かして作られる料理を思い浮かべるだろうが、ここで紹介する「ごまだし」は少し異なる。ごまだしは単体で食べるのではなく、調味料として使われることが多い。ごまだしの魅力や発祥地、さらには家での作り方などまとめて紹介していく。

  

1. ごまだしとは?

ごまだしが生まれた大分県佐伯市は海の町として知られており、漁業が盛んな地域でもある。漁業が盛んな地域では漁師めしが数多く生まれ、ごまだしも漁師めしのひとつだ。ごまだしは焼いた白身魚にゴマとみりん、醤油、砂糖を加えて作られた調味料で、かつては各家庭で作られるほど身近な郷土料理であった。現在も地元の漁師の奥さんが集まってできた「漁村女性グループめばる」で作られ販売されている。ごまだしが誕生した経緯ははっきりとしていないが魚を無駄にしないために長く保存できるごまだしを作るようになったといわれている。ごまだしには魚の身がたっぷりと使われているため旨みが強く出汁代わりになる。そのためさまざまな料理で活躍してくれる。ちなみにごまだしは農林水産省選定の「農山漁村の郷土料理百選」に選ばれている。

2. ごまだしの材料と栄養

ごまだし作りに欠かせない材料は魚とゴマの2つだ。昔はごまだしに使う魚といえば「エソ」が一般的であったが、現在はほかの白身魚やアジなどさまざまな魚を使ってごまだしが作られている。魚の種類によってごまだしの風味も変わってくるため、料理によってごまだしを使い分けるのも面白い。

ごまだしは魚の身をそのまま使っているため、魚の栄養をまるごと摂取できるのが大きなメリットだ。魚の種類によって栄養素は少しずつ異なるのだが、どの魚にも共通している点としてたんぱく質が豊富に含まれていることが挙げられる。たんぱく質源といえば肉が取りあ上げられることが多いが、魚にも同じくらい含まれている。また、青魚を使ったごまだしなら、必須脂肪酸の一種であるEPAやDHAも摂取することができる。

3. ごまだしを食べる機会

冷凍技術が進歩した現代では鮮度が落ちやすい魚でも鮮度のよい状態で冷凍し長持ちさせることができる。しかし昔は魚を長期的に保存できず、売れなかった場合は廃棄するしかなかった。そこで生み出されたのがごまだしだった。ごまだしにすることで1ヶ月近く日もちするようになる。魚を無駄にせず、さらに保存食となったごまだしは地元の人に愛され日常的に食べられていた。それぞれの家で手作りするのが一般的だったが、最近はその機会も減っている。しかし漁村女性グループめばるで商品化されると佐伯市に限らず広い地域で食べられるようになった。また、ごまだしを使った「ごまだしうどん」を出している店も多いため、いまでもごまだしを食べる機会は多い。

4. ごまだしの作り方

ごまだしの作り方は難しくないため家でも簡単に作ることができる。魚を大量に買ったものの消費しきれないときはごまだしにしてしまうのもおすすめだ。用意するのは魚とゴマ(すりゴマ)、醤油などの調味料、すり鉢だ。ごまだしは魚をすり潰しながら調味していくため、ボウルではなくすり鉢を用意してほしい。まずは魚を焼き、骨を取り除く。取りきれない小骨はそのままで構わない。次にすり鉢に魚を入れすり潰していくのだが、その過程で小骨を見つけたらその都度取り除いておこう。魚がすり潰せたらゴマと醤油などの調味料を加えて混ぜる。味付けは醤油のみでも構わないが甘みを足したい場合はみりんや砂糖を加えよう。全体が混ぜ合わさったらごまだしの完成だ。ちなみにゴマはすりゴマがよいのだが、ない場合は最初にすり鉢ですっておこう。

5. ごまだしの食べ方

ごまだしの定番の食べ方といえばごまだしうどんだ。作り方はいたってシンプルで、丼に茹でたうどんとお湯、トッピングとして蒲鉾やネギ、ごまだしをのせるだけだ。ごまだしからしみ出た魚の旨みによって魚介の風味たっぷりのうどんとして楽しめる。うどんとお湯、ごまだしさえあれば簡単に作れるため、忙しいときにも重宝する一品だ。うどん以外にもごはんと一緒に食べても美味しいごまだしだが、意外にも洋食と組み合わせても美味しく食べられる。たとえばバーニャカウダソースにアンチョビの代わりにごまだしを入れることでより日本人好みの味になる。また、最近ではトースト用のごまだしも販売されるようになり、ごまだしの食べ方はますます広がっている。

結論

大分県佐伯市を代表する調味料、ごまだしは魚の身とごま、醤油を混ぜ合わせて作られる調味料だ。魚の保存食としてかつては各家庭で食べられるのみだったが、現在は商品化され広い地域で食べられるようになった。ごまだしを使って作られるごまだしうどんは魚の旨みを堪能できる一品だ。ゴマ出汁を手作りまたは購入した際はいろいろな料理に活用して楽しもう。
(写真出展)
農林水産省 うちの郷土料理 ごまだし
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/gomadashi_oita.html
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  • 公開日:

    2020年7月 8日

  • 更新日:

    2021年1月13日

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