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庭のリンゴの木に熟した赤いリンゴ

りんごの品種はどれくらい?品種の特徴や日本での生産を解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 黒沼祐美(くろぬまゆみ)

鉛筆アイコン 2022年7月18日

りんごにはさまざまな種類があり、品種によって果皮の色や大きさ、風味などが異なる。実際には、どのくらいの品種があるのだろうか。本記事ではりんごの代表的な品種について、特徴や生産状況を解説する。りんごの産地や歴史も含め見ていこう。

  

1. りんごの品種について

オランダのリンゴ
りんごは日本の代表的な果物だが、世界でも広く栽培されている。日本で流通するりんごは、実際に栽培されている品種のうちのごく一部なのである。

種類はどれくらい?

国内で市場に出荷されるりんごは、新種を含めても約60種ほどとされる。しかし、実際には約2000種類ものりんごが栽培されているという。さらに、世界で栽培されるりんごの種類は約15000種にものぼるそうだ。

2. りんごの品種と特徴

イタリアのリンゴ
非常に多くの品種をもつりんごだが、実際に購入できるものはごくわずかである。国内での代表的な産地でとくに多く収穫される品種を紹介しよう。

主に収穫されている品種

日本のりんご生産は、栽培面積、収穫量、出荷量ともに青森県が1位である。2位が長野県、3位が山形県だ。3県で生産される主なりんごの品種は下記の通りである。

ふじ

  • 果皮色:褐紅色に鮮紅色の縞が入る
  • 重量:300~350g
  • 風味や食感:甘みと香りが強い。果汁が多く、果肉は歯ごたえがある。蜜も入りやすい
  • 生産状況:日本のりんご生産量の半分以上を占める
  • 旬:晩生種で10月末~11月上旬に収穫される(貯蔵性に優れ通年出荷される)
  • その他:サンふじ(袋掛けなしで栽培)、早生ふじ(9月末~10月上旬)もある

つがる

  • 果皮色:紅色に鮮紅色の縞が入る
  • 重量:300~350g
  • 風味や食感:甘みがあり酸味が少なく食べやすい。果汁が多く、果肉はやわらかい
  • 生産状況:生産量はふじに次ぐ多さである
  • 旬:早生種で、9月上旬~中旬に収穫される

王林

  • 果皮色:黄緑色で表面に細かい点がある
  • 重量:250~300g
  • 風味や食感:甘みが強く酸味が少なく、香りがよい。果汁が多く、果肉はやわらかい
  • 生産状況:青森県での生産量はふじに次いで多い
  • 旬:晩生種で10月末~11月上旬に収穫される

ジョナゴールド

  • 果皮色:鮮紅色のやや縞状に色付く
  • 重量:350~400g
  • 風味や食感:さわやかな酸味と甘みがある。果汁が多く、果肉はやわらかい
  • 生産状況:青森県での生産量は王林に次いで多い
  • 旬:中生種で10月中旬に収穫される
  • その他:アメリカ原産で、生食用のほかジュースなどの加工用にも向く

紅玉

  • 果皮色:鮮やかな濃い紅色で光沢がある
  • 重量:200g前後
  • 風味や食感:酸味が強く、香りがよい。果肉が緻密で煮崩れしにくい
  • 生産状況:青森県をはじめほとんどが代表の3県で生産される
  • 旬:中生種で10月中旬に収穫される
  • その他:アメリカ原産で、主にジャムやアップルパイなどの製菓材料として用いられる

シナノスイート

  • 果皮色:鮮紅色で縞が入る
  • 重量:300g前後
  • 風味や食感:甘みが強く、香りがよい。果汁が多く食味に優れている
  • 生産状況:長野県で生産される代表的な品種だが、青森県や山形県でも栽培される
  • 旬:中生種で10月中旬に収穫される
  • その他:ふじとつがるの掛け合わせにより、長野県が育成した品種。平成8年に品種登録された

その他

上記のりんごのほかにも、さまざまな品種が栽培収穫されている。
  • 赤色りんご:世界一、陸奥、未希ライフ、北斗、秋陽など
  • 黄色りんご:きおう、トキ、シナノゴールド、星の金貨、名月、金星など

3. りんごの品種と歴史

木の上の赤いリンゴ
りんごは中央アジア原産とされる果物で、約4000年前には栽培されていたという。16~17世紀頃ヨーロッパに広まり、その後17世紀前半にアメリカに伝わり栽培されるようになったそうだ。日本では平安時代に中国より渡来したようだが、明治初期頃アメリカから苗木が導入されたことが、本格的な栽培のきっかけといわれる。
日本にりんご栽培が広まってからは、品種改良も進みさまざまな種類のりんごが生産されるようになった。

栽培に適した環境

りんご原産地の中央アジアも、国内の主な産地(青森県、長野県、山形県など)も、寒冷地である。これらの地域は、りんご栽培に適した環境なのだ。具体的には、下記のような特徴がある。(※)

冷涼な気温(年平均気温6~14℃程度)

収穫を終えたりんごの木は12~3月まで休眠期間に入る。そして一定期間低温にさらされることにより、休眠から目覚めることができる。また、秋口から低温になることでりんごの色付きがよくなるのだ。さらに、冷涼な環境はりんごの貯蔵にも適している。

年間の降水量が少なめ

雨が多い地域では、ツル割れの発生が多くなり、肥料の養分も流出しやすい。そのため、冷涼であることに加えて降水量が少なめの環境のほうが、りんごが育ちやすいのだ。

昼夜の寒暖差が大きい

寒暖差の大きい環境で育つりんごは、気温の高い昼に成長し、冷え込む夜は寒さから身を守ろうとする。その繰り返しにより、実が引き締まり糖度が高いりんごに育つ。

結論

りんごの品種数は、世界では15000種ほどあり、日本でも2000種ほどといわれる。国内で流通するのはそのうちの60種程度とされるが、実際に食べたことのあるりんごはさらに少ないだろう。りんごは品種改良も重ねられ、どんどん食べやすくなってきている。見た目も味も異なる、さまざまな品種のりんごを食べ比べてみよう。
(参考文献)
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  • 更新日:

    2022年7月18日

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