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スエード靴の洗い方、お手入れ方法は?起毛革の種類も詳しく紹介!

スエード靴の洗い方、お手入れ方法は?起毛革の種類も詳しく紹介!

投稿者:ライター 前澤洋介(まえざわようすけ)

鉛筆アイコン 2021年7月16日

スエード素材の靴はビジネスシーンから普段使いのカジュアルまで幅広く使えて人気が高い。普通の革靴に比べて手入れが面倒くさそうだという印象を持っている方も多いが、方法を知ると簡単にお手入れができる。スエードの洗い方やお手入れの仕方をご紹介する。

  

1. スエードとは?

スエードの靴は、独特の質感や雰囲気があるため人気が高い。スエードとはどのような革なのかを知っておくと商品を選ぶ際の基準になるため、素材や製法などをご紹介する。

起毛革の一種

スエードはヌバックやベロアなどと同じ起毛革の一種だ。起毛革はレザーを紙ヤスリや金属ヤスリなどで毛羽立たせて作る。

スエードの素材

スエードの素材は主に豚革が多いが、子牛・ヤギ・羊の革を使うこともある。革の裏側を毛羽立たせるが、削るほどキレイに毛羽立つため薄いのが特徴だ。

スエードの質感

スエードは毛足が長く、触ったときにも暖かみがある。独特の光沢があるのも特徴だ。

スエードを使った商品

スエードは靴で使われることが多い。ローカットの革靴のほか、ブーツやスニーカーでも人気が高い。そのほかバッグや財布、手袋・衣類など広い用途で使われている。

2. スエードを含む起毛革の種類と特徴

スエードのほかにも起毛革には「ベロア」「ヌバック」「バックスキン」「セーム」がある。起毛革は見た目が似ているが、それぞれ素材・毛足の長さ・生地の厚さが異なっている。

ベロア

ベロアは起毛革の中で最も高価な素材である。大きな牛の革を使い、最も毛足が長いのが特徴だ。「ベルベット」と称される場合もあり、ドレス・靴・高級家具に使われることもある。革の裏側を起毛させているが、表の革(銀面)が残っている「銀付きベロア」と残っていない「床ベロア」の2種類に分かれる。銀付きベロアのほうがより高価である。

ヌバック

ヌバックも牛革を使っているが、表面を起毛させている。毛足はスエードよりも短くさらりとした肌触りである。またベロアと同じく革に厚みがあるため、靴以外にもジャケットやバッグなどに用いられる。

バックスキン

バックスキンは鹿革を使用した製品を指し、必ずしも起毛しているわけではない。バック(Buck:鹿)がBack(裏面)と勘違いされて起毛革だと思われている。起毛しているバックスキンは銀面をはいだ状態で加工を行う。スエードを「バックスキン」として販売されている商品もあるので、素材を確認するとよい。

セーム

セームはカモシカの革を起毛させたものだが、靴・衣類・バッグではなく吸水力が高いため洗車や宝石・高級筆記具を磨くのに使われる。最近では合成繊維のセームも多い。

3. スエードの靴の正しい洗い方

スエードの靴は正しい洗い方をすることでより長くキレイに楽しめる。それほど時間もかからずに洗えるので手順を守って洗うとよい。

スエードの靴は水に弱い

スエードの靴は水に弱く、シミができやすい。そのためいきなりバケツの中にドボンと沈めて水洗いをする、ということは避けるほうがよい。

ブラッシングで汚れを落とす

最初はブラッシングで汚れを落とす。ナイロンブラシや豚毛・馬毛のブラシを使えば、軽い汚れなら十分に落ちる。落ちにくい汚れは金属ブラシやゴムブラシを使う。なお、こすり傷には革靴用の消しゴムが有効だ。

スエード用シャンプーを使う

スエード用シャンプーを使って全体的に汚れを落とす。まず雑巾を使って靴全体を軽く湿らせる。シミにならないようにむらなく湿らせるのがポイントだ。次にスエード用のシャンプーを染み込ませて泡立てたスポンジで洗っていく。水で洗い流すのではなく、雑巾で泡と水気をとっていく。

シューキーパーは必須アイテム

シャンプー後はしっかり乾燥させるが、そのときにシューキーパーをつけて型が崩れないようにする。完全に乾燥させること。

防水スプレーと栄養補給用のスプレーをする

乾燥したら防水スプレーをかける。その後、スエード用の補色スプレーや栄養補給用のスプレーをかけて完成だ。

4. スエードの靴のお手入れ方法

スエードの靴は日々のお手入れも大切だ。ポイントを押さえれば毎日行ってもそれほど苦ではないので、マメに行うとよい。

お手入れの基本

スエードの靴の手入れの基本はブラッシングで汚れを落とし毛足を立たせること、防水スプレーをかけること、スエード専用スプレーで栄養補給をすることの3点である。

豚毛ブラシの使い方

豚毛ブラシはゴミを落とすために使うブラシだ。スエードは毛足が長いためゴミがはさまりやすい。豚毛ブラシを全体にかけてゴミを落とす。なお、ブラシをかける前にシューキーパーをつけておくと力を加えやすい。

クレープブラシの使い方

クレープブラシはゴム製のブラシだ。押し付けることで汚れを吸着し、通常のブラシのようにかければ毛足を立てることもできる。このときにワイヤーブラシを使ってもよい。

防水スプレーと専用スプレー

ブラッシング後はスエード専用スプレーで栄養補給を行う。よく乾燥させたら、水と汚れを防ぐために防水スプレーをかける。

保管はシューキーパーをつけて

スエードの靴に限らず、靴の保管はシューキーパーをつけておくと型崩れせず長く履くことができる。スエードを使ったスニーカーでもシューキーパーを使うのがおすすめだ。

5. スエード靴のトラブル対処方法

スエードの靴についてのトラブルに対処する方法をご紹介する。保管場所や日々のお手入れをしっかりすればたいていのトラブルは防ぐことができる。

シミやひどい汚れが気になる場合

雨に濡れてシミができた場合や汚れが気になる場合には、スエード用シャンプーやクリーナーなどを使って洗えばよい。汚れによっては革用消しゴムで消えるものもある。

カビが生えた場合

カビが生えた場合は皮革製品用のカビ取り剤を使用する。アルコールを使うことも効果的だ。

色があせてしまった場合

色があせてしまった場合は補色スプレーを使用する。靴の色に合わせた補色スプレーを選ぶのがポイントだ。ただし起毛が寝ているせいで色があせているように見えることもあるので、まずはブラッシングを行うとよい。

ニオイが気になる場合

スエードの靴のニオイが気になる場合には除菌・消臭用のスプレーを使用する。革靴用・スエード用の消臭スプレーがベストだ。使用後に風通しのよい場所で陰干しすることを習慣づけるとニオイはかなり解消される。

プロに任せることも検討する

汚れやカビ・ニオイなど、自分では対処しきれない場合にはプロに任せることも検討するとよい。靴クリーニング業者に依頼すれば最短で5日以内、通常2週間程度でできあがる。

結論

スエードは使用後のブラッシング・防水スプレー・陰干しを行うことでよい状態を保つことができる。汚れてきたら定期的にシャンプーをしたり専用スプレーで栄養補給を行ったりするとよい。どうしても落ちない汚れやカビなどが気になるときにはプロに依頼することも選択肢に入れ、お気に入りの靴を長く楽しむとよいだろう。
インフォメーションマークアイコンオリひとを楽しむための注意事項はこちら
  • 公開日:

    2020年2月 5日

  • 更新日:

    2021年7月16日

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